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NTTは自ら再々編提案したらいかがでしょう

NTTはどうせなら、自らの手で再々編を提案してみたらどうだろうか?今の縦割り構造をやめて、伝送設備会社とサービス会社に分けた上で、地域(東西)や物理層(有線・無線)別の垣根を取っ払う。その方がビジネス戦略としてもすっきりして、ダイナミックな事業展開ができると思う。バックボーン統合なども進めやすいだろう。複雑なグループ内取引も減って管理コストも下がるのではないだろうか?

自らの手で、と呼びかけさせていただくのは、民営化した会社の組織構造や経営戦略に、政府に年がら年中介入されるのはとても不健全なことだからだ。アクセス回線などの不可欠設備があって、どうしても問題が解決しない場合に介入があるのはいたしかたないのだが、それを大義名分にしてビジネスの問題に行政や政治にごちゃごちゃ影響力を行使されては、経営にならない。NTTから経営マインドがなくなるのは長期的に国民の利益にもならない。

アマゾンやアップルなどが、通信もバンドルしたサービスを提供していることを例にあげて、時代は垂直統合に変化したのでレイヤ論は古いという議論もある。確かに単一レイヤで勝負するよりも、複数のレイヤ(特にサーバーと端末)を組み合わせてビジネスモデルを構築した方が利益が出るように見える。しかし、ビジネスモデルとして組み合わせていることと、制度的にレイヤが分離されていることは、混同しないほうがいい。アマゾンも直接世界中に3Gネットワークを持っているわけではなく、むしろ、水平分離されたサービスを活用することで、世界中に自社のサービスへのアクセスを確保している。つまりアマゾンのビジネスモデルもレイヤ化があったから実現したのだ。

NTTの方からは「土管化」してしまうとつまらないビジネスになるので避けたいという議論も良く聞く。しかし、そんな自らを貶めるようなことは言わないほうがいいと思う。通信は、嵐の日も、雪の日も、夏にはクマゼミと戦いながら設備を守っている人たちの地道な努力によって支えられている。そして「信頼性高くつながること」の付加価値は非常に大きい。「信頼」に消費者がプレミアムを払うのは、ドコモがいまだにシェアトップを維持していることが証明しているように思う。伝送設備会社は、他の伝送設備を提供する会社と競争しつつ、正々堂々と自社の付加価値に見合う料金を、NTTサービス会社からも、他の通信事業者からもいただけばいい。

構造分離(伝送設備会社とサービス会社の資本関係を断つ)か、会計分離(同一資本下の別会社化)か、というところで、賛否のポジションが変わる方も多いのだろうと思う。NTT社内には会計分離を呑むと勢いが止まらずに構造分離に議論が行ってしまうので、会計分離を議論をすることもタブーだと思っている方が多いのではないかと思う。確かに、構造分離してしまうと、グループ内で合理化が進んだ部門から、成長セグメントに配置転換して労務問題を和らげるという手段が使えなくなってしまって、合理化も止まるので、構造分離は避けたいはずだ。社会的に見てもNTTが技術の発展に対応して人員配置転換してくれることはいいことだ。だからこそ、構造分離論が外で盛んになって、押し付けられる前に、NTTが自らの提案でグループ内再々編するという形で、整理するのがいいのではないだろうか?そうしてしまえば、介入したい人も滅多には手が出せなくなる。

この記事も外野の意見(介入?余計なお世話?)なので、ぜひ社内で考えていただけたらと思う。

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